ゲーミフィケーションサミットNY 1日目(5) ”Bringing Games to the Enterprise”

次は、マイクロソフトのリボンヒーローの事例紹介セッションです。スピーカーは
Sarah Faulkner:マイクロソフト
でした。Sarahはマイクロソフトのオフィスラボに勤めており、MSオフィスに関する研究を行っています。ここで実施された「リボンヒーロー2」というプロジェクトが今回の発表内容です。このプロジェクトはオフィスの新バージョンの使い方を楽しくわかりやすくユーザにレクチャーするためのもので、ゲーミフィケーションをビジネス領域で展開した事例という位置づけです。リボンヒーローは、オフィスにプラグインされるタイプのアプリケーションとして実装されています。このURLからダウンロードできます。インストールするとオフィスに組み込まれ、オフィスの機能を学んでいく過程がゲーム形式でデザインされています。

オフィスの使用方法をわかりやすく利用者に理解してもらうためにはどうすればいいのかという課題に対し、ゲーミフィケーションの発想を取り入れて解決しようと試みたのは2009年頃からのことだったそうです。マイクロソフトにはXbox360のチームがありますので、彼らも巻き込んで非常に幅広いブレストを続けたとのこと。また、同時にユーザを呼んで意見を聞くことも実施したそうです。ペーパープロトタイプ、UIの確認、プレイテストなど。

そうした意見を集約し、またブラッシュアップさせ、ということを繰り返して行きました。レベルの概念を導入し、キャラクターを導入し物語性を取り入れ、中世的なイメージを盛り込んで行きました。その結果、ユーザからのフィードバックもどんどん良くなっていったそうです。

こうした仕組みを導入する前後で比較すると、リボンヒーロー内に用意されているチャレンジの消化度合いは2倍になり、8割のユーザからよくなったというフィードバックが得られたそうです。ただ、性別で言うと男性のほうがよく使っているとのこと。開発期間は、2009年から着手し2010年にリリースとのことで約1年。

以下は僕の考えですが、特にオフィスのように機能が豊富なアプリケーションの使用方法をゲーム感覚で学んでいけるようにするという発想は非常に有効だと思います。はてなブックマークのヘルプも同じようなコンセプトで実現されています。
・事例:はてなブックマークのチュートリアルその1
・事例:はてなブックマークのチュートリアルその2
そもそもリボンヒーローをダウンロードしている時点でオフィスの使い方を学ぼうと考えている利用者が対象なので、目的が非常に明確です。あとはプレイサイクルをうまくデザインしていくことで実現できます。中世的世界観がオフィス利用者層に合うのかどうかという点は若干疑問がありますが、こうしたチュートリアルは他でも是非実現して欲しいですね。日本語になってないのが残念!