ソーシャルネットワークの普及

gamificationという概念が普及するにあたっては、ソーシャルゲームに普及、ひいてはソーシャルネットワークの普及がある。日本におけるSNS普及の文脈と、英語圏におけるSNS普及の文脈は多少差異はあるのだが大きな流れである「たくさんの人間(=ギーク以外のマジョリティ層以降)がそれを使うようになってきている」という点でざっくり類似したものと捉えていいだろう。

ただ単にブラウザ上で提供されるゲームというだけであれば、例えばハンゲームなどこれまでにもそうしたサービスは存在した。ただそうしたサービスが一定のユーザを獲得してきたとはいえ、ここまでの急激なスピードで拡大をしてきたわけではない。

ソーシャルゲームが普及する背景としては当然ながらfacebookに代表されるソーシャルネットワークの普及がある。なぜソーシャルネットワークが普及したのか、数ある中でなぜFacebookが生き残ったのかということについてはここでは触れないが、ともかくもこの事実はWeb上の活動のあり方が変わってきている、という1つの大きな流れを象徴する出来事ではないだろうか。

自ら検索をし求める情報を探し出すという情報収集活動がグーグルが提供するWeb上の活動のあり方だが、情報をシェアする多数の友人・知人の活動を眺め時には自らもシェアするという情報共有行為がソーシャル化されたWeb上の活動のあり方である。現在では、圧倒的な支配力を持つと思われていた(あるいは思われている)グーグルでさえ、この領域では存在感を出すことに成功しているとは言えない。

Webのソーシャル化によって、能動的に情報収集をしに行かなくても、半ば自動的に共有される友人・知人の行動や情報を眺めることで十分に満足できる情報に接触することが出来る、という状況が徐々に構築されつつある。人は常に何か調べたいことがあるわけでもなく、自分にとって楽しめる・役に立つ情報が平均的に高い質で提供されるソーシャルWebを見るという行為がグーグルを上回っていくという可能性は十分にあり得るだろう。

特に最近は個人的にも周辺の知人・友人間でfacebookユーザがかなりの勢いで増えてきており、彼らが随時吐き出すフィードを見ているだけでも結構楽しめるコンテンツとなっている。感覚的には友達数が100人を超えたあたりから、「これ見てるだけでなかなか面白いな」という印象を受けるようになった。

日本人的にはまだこの感覚を持っているユーザは数少ないだろうけれど、コンテンツとしてはかなりスティッキーなので確実に今後広まっていくことに確信が持てる。

gamificationは、このWebのソーシャル化の文脈に乗った言葉だと言える。ソーシャルネットワークが普及し、ソーシャルゲームが非ゲーム層にも受け入れられた現在、ゲーム以外の領域でもソーシャルWebの力は発揮されるはずだという文脈があった、というのがいまこのタイミングである要因として大きいだろう。