仕事を楽しく:仕事におけるgamification(ゲーミフィケーション)の活用

ゲーミフィケーションを仕事に活用しよう、という試みについての記事を、最近連続して見かけた。

The Gamification of Work(仕事のゲーミフィケーション)

こちら、スライドが下記にある。書いているのはRypple社という、社内用のソーシャルグループウェアを開発している会社のCEOである。

もう1つ、
Gamification Enters Employee Engagement(従業員エンゲージメントの領域のゲーミフィケーション)
という記事もある。こちらはコンサルティング会社が従業員エンゲージメントの向上(≒モチベーションやロイヤリティの向上)の領域で、ゲーミフィケーションを活用し始めたという記事だ。

ゲーミフィケーションの要素は非常に汎用性が高く、根本が「モチベーションの向上」というところにあるため、それと意識せずに既に使われているケースは多い。仕事においても実は同様である。例えば人事制度を見てみると給与ランクというものが存在する。一定の条件を満たせば昇進し、また上司などからは人事考課などでそれにまつわるフィードバックを受ける。名刺の・社内表彰といった称号付与の機会や、会社によっては成果のランキングを共有し社員間の順位を明確にしている場合もある。当然、共同で取り組む業務は多い。そして何より、成果と連動した賞与設定である。

このように、仕事においても既にゲーミフィケーションの要素が取り込まれているケースは多い。ただ、その本質はモチベーションの維持・向上にあるということを改めて踏まえると、本当に適切な取り込み方が何かということについては再考の余地があるだろう。

モチベーションの維持・向上のためには、目的・意義、自律性、上達感・達成感、といった要素が必要であるということはこれまでも何度か述べてきている。これを仕事の上で表現するにはどのようにすればいいのだろうか。

実は弊社でも、ゲーミフィケーション要素を社内に持ち込めないかということについては検討を続けている。考えていくと見えてくるのだが、明らかに「バッジ」「ポイント」といった表面的な要素だけを持ちこんでもあまり意味がない。そんなことであればよくある社内表彰や人事考課とほとんど効果は変わらないだろう。

自律性や上達感を実感できるような仕組みとしてまず必須だなと考えているのが「ステータスの可視化」である。可視化という点で仕事を眺めてみると、可視化され共有されている情報は非常にわずかであることに気付く。会社全体の財務情報はどうか?ある。経営陣や管理職はそれを見ることが出来る。全社員がそれを見れるか?現時点でそうはなっていない(※そうするつもりはあるし徐々にそうしていっているが)。自分がかかわっているプロジェクトについてはどうか?個別プロジェクト・案件での収益性についての情報がようやく可視化できるようになったのがわずか半年前だ。各個人についての生産性や収益性は?生産性の定義すら出来ていない。能力面の可視化は?大目標からのブレイクダウンが自分で出来るようになっているか?そのために必要な情報は何か?それをどうやって蓄積するのか?

・・・そんなことを考えていくと、足りないものがたくさんあることがわかってくる。どうやら根本的なところから色々と見直さなければならないようだ。上記のRypple社やコンサルティング企業も同様の課題があるだろうと推測するが、仕事の面白味ということを考えると意義のある取り組みだと思う。今後、実際に成果を出す事例・企業も出てくるかと思うが、またこちらでも取り上げていきたい。