楽しく受験勉強できる動画学習サイト『manavee』のゲーミフィケーション要素とは?

今回は、先日IDEA*IDEAで取り上げられ話題となったmanaveeについて、
ゲーミフィケーションの視点から解説してみたいと思います。
IDEA*IDEAで大絶賛されていたmanaveeですが、利用者に対する
動機づけという観点からも面白い仕組みが取り入れられています。

それではさっそく見ていきましょう!

manaveeとは:web上で無料の授業動画を視聴できる受験勉強サイト。大学生を中心とした
講師陣がボランティアとして講義を提供しており、現在投稿された動画は1300以上。
サイトはこちらから:manavee | だれでも無料で受験勉強できるサイト

参考リンク:だれでも無料動画で受験勉強できる『manavee』が凄すぎる | IDEA*IDEA

1.manaveeでできること

・動画を見る


まずは実際にmanaveeを利用してみましょう。
会員登録後、上側のメニューから学びたい科目を選択し、
その後学びたい分野・コースと選んでいきます。

すると教室のようなページに飛び、授業動画を見ることができるようになります。

 

 

また、右下の自分のアイコンを押すと「生徒になる」ことができます。
生徒にならなくても授業は見ることができるのですが、生徒になることで教室に
自分の机が並べられ、他の人からも自分がどの授業を取っているのか分かるようになります。

 

 
生徒になる際は意気込みのコメントが求められます。  

 

・テストを解く、テストを作る

教室の画面の上部にあるボタンから「テストを解く」を選ぶと、その授業に登録されている
先生や生徒が作った問題を解くことができます。

 

テストを解く様子。テストは机で解くものです!  

 

テストに正解すると点数が3点貰え、逆に不正解だと1点減ってしまいます。
(この点数については次の項目で解説します。)

また、manaveeではテストを解くだけでなく、自分でテストを作ることもできます。
「まちがいのない問題文と答えを用意するためには、内容を完全に理解しておく必要があり、
問題を自ら作ることは、この上ない勉強法」なのだそうです。

 

2.manaveeにみるゲーミフィケーション

では、このmanaveeにはどのような工夫がなされているのでしょうか?
利用者の動機づけという観点から、ゲーミフィケーション的な工夫を見ていくことにしましょう。

・点数と偏差値

先ほどテストを解くことで得られた点数は、科目ごとに集計されて
各自のプロフィール画面で確認できるようになります。
また、プロフィール画面では同時に「偏差値」が表示され、自分が全ユーザーの中で
どのくらいの位置にいるのかが分かるようになっています。
この点数と偏差値によって、自分がどれだけ勉強したかが見えるようになり
モチベーションの上昇を促すことができます。

 

また、授業に登録されているテストを解いて、その合計点数が100点になると、その授業を
「卒業」したことになります。教室画面の右上には「卒業まであと○○点」と表示されるので、
ユーザーはその点数を稼ぐためにテストを解こうという気にさせられます。

 

・問題に対するフィードバック

問題作成者に対するフィードバックも存在します。問題の最後には
「そこそこ・良問・感動して物も言えない」という3つの評価ボタンがあり、
解いた人がそれを押すことでその授業を評価することができます。コメントを残すことも可能です。

さらに、各問題の詳細ページでは、回答率やテストグレード(良問評価数/総回答数で算出)を
見ることができます。良問評価を貰えば貰うほどテストグレードが上がっていくので、
ユーザーもなるべくいい問題を作ろうという意識が働きます。

 

問題の詳細ページ。引っかけの選択肢に何人引っかかったかも一目瞭然。  

 

・コミュニケーションと世界観

上記に加え、随所にちりばめられたコミュニケーションもユーザーの定着を促します。
さらに、教室のデザインやそこでのコミュニケーションは、このサービス独特の世界観
形成しているように思います。教室でみんなと一緒に学ぶという、誰もが経験したことのある
やり方を模していることによって、ユーザーはより親しみを覚え、
サービスの良さが伝わりやすくなっているのではないでしょうか。

 

・先生側からみたゲーミフィケーション

最後に、教える側に対する動機づけの工夫について簡単に紹介しておきます。

ひとつは、各授業ページにつけられた「分かりやすい!」ボタンです。このボタンを押すだけで、
生徒は授業が分かりやすいと思ったことを簡単に伝えることができます。

もうひとつは、前述した「生徒になる」機能です。これも同様に、授業に対する生徒からの
評価として働きます。また、生徒になる際には必ず意気込みなどの何らかのメッセージが
届けられるので、励みにもなり、生徒とコミュニケーションをとるきっかけにもなります

さらに、「職員室」のページに行くと、先生ごとの授業数や生徒の数を見ることができ、
授業の多い順、生徒の多い順で並び変えることができるようになっています。
これが一種のランキング的な機能を果たしており、授業を投稿し生徒を獲得する
モチベーションを上げる役割を果たしています。

 

3.manaveeへの提言

今まで見てきたとおり、manaveeには現時点でもユーザーを動機づける様々な
工夫がなされていることが分かります。
今回は、ゲーミフィケーションの考え方を用いて、さらなる改善を図る方法を
いくつか提案してみたいと思います。

 

・不良な問題を排除する仕組みを作る

間違った問題を排除するのは、ユーザーのやる気を考える上では重要です。
テストは不正解すると点数が減ってしまうため、正解を選んでも不正解であった場合などには、
ユーザーにとっては理不尽に点数が減らされたように感じてしまいます
そうすると、問題を次々解いていって点数を集める、卒業を目指すと言ったプロセスが
つまらないものになりかねません。

 

正解が3つも。よく見ないで答えてしまい正解なのに点数が減ってしまいました。  

 

・目標を達成した際の演出

点数を集めると卒業できるということを知り、どうしても卒業したくなったため
点数を集めてみたのですが、悲しいことに100点集めても特に何も起こりませんでした。
目標達成時には何かしらの演出ステータスの変化があると嬉しいですね。

 

・目標要素の導入

卒業以外にも目標があると、より楽しく学習を進めることができそうです。
テストを解くだけでなく、授業を視聴・問題を作成したことも評価できるような指標を作り、
それらの指標に対して目標(典型的には称号など)を設けることによって、
ユーザーが積極的に活動してくれるようになるのではないでしょうか。

 

・競争感を高める

ユーザー同士で競い合うことは大きなモチベーションになります
例えば教室というデザインを生かしてその教室内でのトップの人を表彰することや、
あるいは教科ごとのランキングなども考えられます。また、作成した問題の評価をもとにした
「良問ランキング」などがあると、作る側にとっても目標になりますし、
解く側もいい問題を探しやすくなると思います。

 

もちろん、ここにあげたものはごく初歩的なものばかりなので、
実際にはもっと様々なアイディアがあると思います。

 

まだまだ未完成の部分も多いmanaveeですが、現時点でも素晴らしい
動機づけの仕組みが取り入れられていることが分かりました。
一方で、上記で提案した通りまだまだ工夫の余地がありそうです。
今後の改善には大いに期待できそうですね。

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!