楽しくMicrosoft Officeが学べる!? ~ Ribbon Hero 2 にみるゲーミフィケーション要素~

今回はゲーミフィケーションサミット紹介記事でもご紹介させていただきました、リボンヒーロー2

(マイクロソフトが提供している、Office製品の機能や新機能をゲーム感覚で楽しく学習することができるチュートリアルソフト)のゲーミフィケーション要素についてフレームワークで分析してみます。

Ribbon Hero タイトル画面

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【リボンヒーロー2とは】マイクロソフト社が提供する、ゲーム感覚で楽しくオフィスの使い方を学ぶことができるプラグインソフトウェア。現在、日本語には非対応。英語版はこちらからダウンロード可能。
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開発者側のエピソードはサミットの紹介記事でも紹介しているので、そちらも合わせてご覧ください。

ゲーミフィケーションサミットNY 1日目(5) ”Bringing Games to the Enterprise”

1.リボンヒーローの仕組み

・インストール

まずはリボンヒーローがどのような作りになっているかを実際に見てみましょう。
というわけでさっそくリボンヒーローをインストール。

キャプチャ1

Clippyというキャラクターが登場し、漫画形式でストーリーが始まります。

Clippy君の就職のため、履歴書づくりを手伝うよう頼まれました。

・初めてのミッション

「手伝う」ボタンを押すとWordが立ち上がり、右側に指令が表示されます。

キャプチャ2

最初の課題は、「ドキュメントのフォントを変えろ」というもの

どうすればいいかわからない場合は右側の「ヒントを表示」ボタンでヒントを見ることができます。
どのアイコンをクリックすればいいのかまで丁寧に表示してくれるので、これなら操作に慣れない人もクリアできそうですね。

キャプチャ3

クリア!+10と表示されています。

フォントを変えることができると無事、ミッションクリアとなりました。

これがミッションの一連の流れになります。

・ミッションをクリアして、ポイントをためる

クリアすると先ほどと同様にストーリーが進んでいきます。
Clippy君は先ほど手伝ってあげた履歴書のおかげで見事科学者の助手になるのですが、
研究していたタイムマシンを誤作動させてしまい、中世ヨーロッパに飛ばされてしまいました。

キャプチャ4

白枠で囲まれたアイコンからそれぞれ新しいミッションに飛べるようになっています。

また、右上にはレベルポイントのバーが表示されており、
先ほど入手した10ポイントが入っているのがわかります。
ミッションをクリアしてポイントをため、300ポイントになるとレベルアップする仕組みになっています。

さっそく、次のミッションを行いましょう。次のミッションはパワーポイントで、画像にアニメーションを
つける、というものでした。ヒントがあるのでその通りにやっていけば迷わずにクリアできそうですね。

キャプチャ5

ミッションクリア!と思いきや…?

下のほうを見ると、ここからはヒントを使わないでクリアすると「ノーヒントボーナス」があるということがわかります。

TryAgain! とあるので、もう一度やってノーヒントボーナスを貰っちゃいましょう。

このように、次からはなるべくヒントを使わないようにしつつ、ミッションをクリアしていきます。
どうしてもわからない場合はヒントを使いつつ、もう一度プレイしてノーヒントボーナスもしっかり回収します。

・レベルアップ!

そうこうしているうちにポイントがたまり、レベルアップ
レベルが上がりストーリーが進みます。
どうやら新しいステージとミッションが公開されたようです。

キャプチャ6

次は砂漠のステージ

以上がリボンヒーローの基本的な流れになります。

全部で6ステージあり、1時間ちょっとで最後までクリアすることができました。

2.リボンヒーローにみるゲーミフィケーション要素

では、早速リボンヒーローにどのようなゲーミフィケーションの仕掛けが組み込まれているのか、
考えてみましょう。

わかりやすく整理するため、弊社深田が提唱するゲーミフィケーション・フレームワーク
則って、上記の例を分析していきます。

ゲーミフィケーション・フレームワークとは、簡単にいえば、ゲーミフィケーションで組み込まれている要素を以下の6つの項目に分解して整理したものです。

  • 目的と利用者
  • 可視化要素
  • 目標要素
  • ソーシャルアクション
  • プレイサイクル
  • 改善・運用

詳細な各項目の説明や、フレームワークの概念図、各項目のつながりなどは深田の著書
『ソーシャルゲームはなぜハマるのか』にて紹介されているのでぜひご覧ください。

それではさっそく各項目についてみていきましょう。今回は目的と利用者、可視化要素、目標要素、
プレイサイクルの4つに焦点を当ててみていくことにします。

■目的と利用者

リボンヒーローはオフィスの使い方を学ぶためのソフトなので、このゲームの目的は
楽しくオフィスの使い方を学ぶ」ということになります。
対象となるプレイヤーは、目的から「オフィスの使い方を学びたいと思っている人」、
またゲームの内容から「ごく基本的な操作はわかっているものの、さまざまな便利な機能は
知らない、使えない人
」というのが見えてきます。

■可視化要素

⇒ミッションを達成することにより、ポイントを獲得できる

まず、可視化されているもので代表的なのはポイントです。「ミッションを達成する」という
小目標を達成すると、ポイントの獲得、という形で目標達成に対するフィードバックが行われる、
という仕組みになっています。
また、次のレベルに上がるための必要ポイント数も見えているため、
自分の達成状況が確認できます

また、このゲームではミッションをクリアしたときとレベルが上がった時に「Congratulations!」という演出が入り、達成感を与えてくれます。
これらの演出もユーザーへのフィードバックとして機能します。

なお、このゲームでは、「ノーヒントボーナス」があり、ヒントに頼らずにミッションをクリアすると、
より多くのポイントが獲得できるため、ユーザーは「なるべくヒントを見ないで操作方法を探そうと
試行錯誤」し、「わからなかった操作を復習する」ということを自発的に行うようになります。

ただ単にミッションとして操作方法を覚えさせるだけでなく、自然と身につきやすい行動を促すことに成功しています。

■目標要素

ここでの目標とは、目的を達成するためのゲーム内の大小さまざまな達成事項を指します。
ユーザーはこの目標を次々達成していくことで、「目的」の達成を目指します。

上の例から見ると、小目標として「次のミッションをクリアすること」、中目標として「ポイントをためて
レベルを上げること」、大目標として「ゲームをクリアすること」などがあげられると思います。
他に「ミッションをすべてクリアする」ことも目標になるでしょう。

■プレイサイクル

このゲームでは、ステージをクリアするという目標に対し、ミッションを選択し、
達成することでポイントを入手する、というのが一連の流れとなっています。
このサイクルを初めてプレイした人が理解できるようにするため、最初のミッションが
チュートリアルの働きをしています。このサイクルを繰り返していくことで、ユーザーのスキルが
上がっていき、目的である「オフィスの使い方を学ぶ」ことが達成されるようになっています。

【まとめ】

ここまでの分析から、リボンヒーローで楽しくOfficeの使い方を学べる理由は、

・ストーリーと最初のチュートリアルで、リボンヒーローの世界にすんなり入り込むことができる。

・ミッションをクリアするとポイントがたまり、レベルアップするので、
ゲームの進行状況やOfficeに対する理解の高まりが実感できる。

・ノーヒントボーナスのために、試行錯誤や繰り返しを自発的に行い、苦にならない

という点にあることがわかります。

今のところ日本語に対応していないのが残念ですが、英語でもいい、という方は
ぜひリボンヒーローを体験してみてください。

それでは、次回の記事でまたお会いしましょう!