Webサイトにちょっとした楽しみを!ドクターシーラボ「ペコっ」機能に見るユーザーを活性化する仕組み

今回は、昨年12月にリリースされた、ドクターシーラボの「ペコっ」機能のレビューと、
そこに使われているゲーミフィケーションの仕組みについてお伝えしていきます。

dc00

———————————————————————————————
【ドクターシーラボとは】株式会社ドクターシーラボが運営する、皮膚の「肌トラブル」を
ケアする美容製品(コスメ、美容機器、サプリ)を幅広く取り揃えた通販サイト。
サイトはこちら: http://www.ci-labo.com/
【「ペコっ」機能とは】2012年12月にドクターシーラボに導入された新機能。
サイトを利用することで、ドクターシーラボからの感謝の気持ちを表す
「ペコっ」ポイントがたまり、称号が獲得できる。
ニュースリリースは こちら
———————————————————————————————

 

1.いつの間にかたまる「ペコっ」ポイント

では、まずは実際に「ペコっ」ポイントがどのような機能なのかを見てみましょう。
ドクターシーラボのページにアクセスし、会員登録を行います。

dc01

ログインすると、さっそくページ下部から何やらお知らせが飛び込んできました。
「NoName様がメディカルコスメの赤ちゃんにレベルアップしました」と書かれています。

なんのことだかわからないので、お知らせの「詳しくはこちら」をクリックしてみると、

dc02

「あなたのペコっ」というマイページに飛びます。

ここでは「ペコっ」に関する説明と、現在の自分の「ペコっ」獲得状況が
わかるようになっています。20ポイント入っていたのはおそらく会員登録に対してでしょう。
獲得した「ペコっ」のほかに、「ペコっ履歴」という欄や、
「みんなの行動」という欄が設けられています。

説明によると、ドクターシーラボのページを利用するとポイントがたまっていくということなので、
このページは一旦離れ、いい製品がないか探してみることにしました。

 

いくつか商品をチェックした後、トップに戻ってみると、またもレベルアップの通知がありました。

dc03

「ペコっ」ポイントは52まで増えています。

このように、商品閲覧などのサイトの利用をしている間にいつの間にかポイントがたまり、
レベルアップのタイミングでのみ通知が来る
というのがこのサービスの特徴のようです。

dc04

マイページを見てみると、「商品知識値」「探索経験値」のところに「レベルE」の
表示があります。このように、この欄では行動ごとのレベルが表され、
先ほど商品をいろいろと調べたことによってこの2つの値がレベルアップしたことがわかります。

あとは基本的にはこの繰り返しで、シーラボのサイトを利用するたびに「ペコっ」がたまり、
各項目のレベルが上がる、「ペコっ」が一定数たまるとランクアップして称号が変わる、
という仕組みになっています。

 

ちなみに、マイページでは他人の行動を見ることができるほか、
レベルを5まで上げることでランキングを見ることもできます。

dc05

それ以外にも、たくさんシーラボを利用したユーザーだけが目にすることが
できる隠し要素もあるようです。

 

2.「感謝」というコンセプトと邪魔をしない設計

それでは、この「ペコっ」機能にはどのような特徴があるのでしょうか?

・感謝のしるしという見せ方

この「ペコっ」機能が特徴的なのは、付与されるポイントを
「ドクターシーラボからの感謝のしるし」と位置付けていることです。

サイトの利用に対して付与されるポイントなので、感謝のしるしとしてもらえるのであれば
納得感はありますし、また感謝の度合いが可視化されるのであれば悪い気はしません。

ともすると、この「感謝のしるし」という見せ方は、「ユルい」感じがして
あまり熱心に集めたくならないのでは?とも思えます。
しかし、ユーザーに熱中してもらうのではなく、ゆっくりと長期的な関係を築いていく
という観点から見ると、案外適している見せ方となっているのではないでしょうか。

 

・邪魔をしない設計

また、もう一つ特徴的なのは、「商品閲覧の邪魔をしない」設計になっていることです。

基本的に、「ペコっ」がどのタイミングでたまったのかは商品を見ていてもわからず、
また「ペコっ」関係で通知が来るのもレベルアップ時にトップページ下部に出てくる
お知らせのみです。

ここでも、ユーザーのサイト利用を妨げず
あくまでおまけ的機能として「ペコっ」が位置づけられているのが見てとれます。

ECサイトにおいては、手軽に短時間で買い物ができることが第一に求められます。
そのため、ECサイトにおけるゲーミフィケーションの設計では、
利便性を失わせることなくユーザーに楽しみを付加するという点が重要になってきます。

 

・なんとなくそこにある

このように、この「ペコっ」機能は、ある意味ではあまり目立たず、
いつの間にかポイントがたまっていて、いつの間にか称号が進化している、という機能です。

称号の成長スピードも決して早くはなく、どんどんレベルを上げて目標を達成していく、
という遊び方は難しい
設計になっています。
また、目指すことで金銭的に得をするような、
買い物に利用できるポイントの獲得などもありません

ゲームのように熱中して遊んでもらうことを目指すのではなく、
ユーザーとの長期的な関係を見据え、毎回の利用に少しの楽しさを付加したり、
サイトの良さを気付いてもらうきっかけになったりする
ことが、
この機能の真の役割なのではないかと思います。

 

 

3.ユーザーの活性化

最後に、この「ペコっ」機能がどのようにユーザーを活性化させているかを考えてみましょう。

 

注目すべき点としては、「ペコっ」履歴における「口コミ投稿」「お悩み相談室利用度」などの
項目があげられます。これらの項目は何をすれば「ペコっ」が貯まるかのヒントになっており、
ユーザーを誘導するのに一定の効果があると考えられます。
特にユーザー投稿を促すものについては、ユーザー投稿の増加によって
コンテンツ価値が高まるため、「ペコっ」集めに動機付けられていない人にとっても
サイトを見る理由につながります。

また、「ペコっ」を集めることにあまり熱心でないユーザーも、
項目を見ることでコンテンツの存在を意識し、
「ちょっと見てみようかな」という気持ちになるということが考えられます。

このことを踏まえると、ユーザー目線では、
「ペコっ」機能がサイトを見て回る一つのきっかけになっており、
サイト上で遊ぶ余地が生まれた
と言えるのではないでしょうか。

 

 

今回はドクターシーラボの「ペコっ」機能について考察してみましたが、
いかがだったでしょうか。ゲーミフィケーションというと、ゲームっぽくして
ユーザーを熱中させるというイメージを持っている人も多いかもしれませんが、
この事例のように、サイト閲覧に楽しみを付加し、
ユーザーとの関係性を育てるという活用法も大いに考えられるのではないかと思います。