Yahoo! 知恵袋に見る、回答の質を上げるためのゲーミフィケーション活用法

今回は、日本最大級のQ&Aサイト、Yahoo! 知恵袋にみられる
ゲーミフィケーション要素について紹介します。

 

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Yahoo! 知恵袋とは:電子掲示板上で質問を投稿し、その質問への回答をすることで、
ユーザー同士が知識や知恵を教えあうQ&Aコミュニティサイト。
Yahoo! JAPANが運営する。サイトはこちら
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1.知恵コインとグレード

・知恵コイン

Yahoo! 知恵袋では、質問を投稿したり、質問に回答したりすることで
「知恵コイン」がもらえます。

 

質問・回答時のほか、自分の回答がベストアンサー(質問者がもっとも優れていると評価した答え。
投票で決めることもある)になったときや、知恵ノートと呼ばれる記事を作成したときなど、
Yahoo! 知恵袋上のさまざまな活動をすることでこのコインをもらうことができます。

もらったコインは質問に対するお礼として贈ったり、マイページのデザインレイアウトを変えるのに
使ったりすることができますが、それ以外の使い道はなく、基本的にはYahoo! 知恵袋内での
活動度を示す指標としての意味合いが強いものとなっています。

 

・グレード

各ユーザーには7段階のグレードが設定されています。
また、そのそれぞれに3つのランク区分があるため、ユーザーは合計21段階のグレードで
Yahoo! 知恵袋内での活動のレベルを評価されます。

 

上記の表のように、質問の場合は回答数、ベストアンサー率、ベストアンサー数が
上がることでグレードが上がるようになっています。

また、現在の自分の状況はマイページに表示され、自分のアイコンは
グレードに対応するキャラクターが表示されます。
(アイコンには通常そのほかにYahoo! アバターの画像を設定できます)

なお、質問に対する回答を評価するグレードのほか、Yahoo! 知恵袋内で
知識を共有する記事を書く「知恵ノート」に関してもグレードが設けられています。

 

2.カテゴリマスターと知恵袋マスター

Yahoo! 知恵袋では質問がカテゴリ分けされており、そのカテゴリにおいて活躍している回答者は
カテゴリマスターとして認定されます。このカテゴリマスターは今までの活躍
(回答数やベストアンサー数、率で判断されるものと思われます)が大きい3人のほかに、
最近活躍し始めたユーザーも2名選出されるようになっています。

また、カテゴリマスターになり、Yahoo! 知恵袋スタッフに活躍を認められると
知恵袋マスター」となることができ、専用ページで紹介されるようになります。

カテゴリマスター、知恵袋マスターともに、選出されるとプロフィールページに
上記のようなアイコンが表示されるようになります。
また、質問や解答の投稿者欄に表示されるアイコンの下にも、
「カテゴリマスター」などの文字が表示されるようになります。

 

3.ナイスボタン

また、先週8/15日から「ナイス」ボタンという新機能がリリースされています。

 →新機能「ナイスボタン」について (Yahoo! の紹介ページに飛びます)

 

いいねボタンのように、それぞれの回答に対する評価を伝えることができるほか、
相手にYahoo! ポイント(Yahoo! JAPANで利用できるポイント)を贈ることができます。

 

4.Yahoo! 知恵袋のゲーミフィケーション要素

それでは、Yahoo! 知恵袋のゲーミフィケーション要素を見ていきましょう。

Yahoo! 知恵袋のシステムは、回答者として質問者の役に立ちたい、
評価されたいと考えているユーザー
がメインターゲットであると考えられます。

目標要素として機能しているのは、前述の「グレード」となります。
グレードの上昇は「アイコンの変化」という形で可視化され、
また次のグレードに上がる条件も見えるようになっています。

 

このグレードの特徴として、グレードが上がる条件に「ベストアンサー率」が
含まれているということがあげられます。

ベストアンサー率は回答全体におけるベストアンサーの割合なので、
グレードを上げたいユーザーはベストアンサーに選ばれるような回答を
多くするようになるだけでなく、ベストアンサーに選ばれないような、
質の良くない回答を抑制するインセンティブがはたらきます

一見、回答が抑制されるのはよくないことではないかとも思えますが、
評価されたい回答者にとっては、ベストアンサー率の高さは自分の回答の
信頼度を示すことになるので、受け入れ難いということはそれほどないと考えられます。

 

このグレードシステムによって、自分がどれだけベストアンサーを出したか、
どれだけ信頼できる・役に立つ回答を行っているかが実感できるため、
知恵コインと併せて回答者のモチベーションを喚起しています。

また、回答に対する評価としては、先日導入された「ナイス」ボタンがあり、
ベストアンサー以外の指標も用意することで、「ベストアンサーに選ばれなくても
評価される回答をしよう」と思わせることを狙っているものと思われます。

 

上級者用のシステムとしてはカテゴリマスター、知恵袋マスターがあげられます。
これらの称号はプロフィール画面や投稿者欄に表示されるため、
自分の評価を他者にアピールすることもできます。特に知恵袋マスターは
Yahoo! 知恵袋への貢献をYahoo! 知恵袋自身に認められるということになるため、
特に大きな喜びを生み出す報酬として機能するのではないでしょうか。

ほとんど費用がかからないながらも、選ばれた人にとっては最上級の報酬となり、
さらに選ばれた後も多くの貢献が期待できる優れた報酬だと思います。

 

 

このように、Yahoo! 知恵袋には評価されたいユーザーを
動機付けるシステムがあると考えられます。
一方で、改善できる余地も多く、評価される喜びをいかによりよく実感してもらうか、
という観点での演出の工夫や、評価されたい回答者以外のユーザーに対しても
利用のモチベーションを上げてもらう工夫などがありえます。

Yahoo! 知恵袋はポイント制などのシステムが整っており、
ゲーミフィケーションのさらなる適用が非常にしやすいサービスだと思います。
みなさんも是非、どのような工夫ができるか考えてみてはいかがでしょうか。