こんにちは、fishmenです。
今回は2/18(土)に開催された
「ゲームのちからで世界を変えよう会議」 Offline Meeting Vol.1
に登壇者として参加してきましたので、簡単な内容のご紹介と振り返りをしたいと思います。
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【講演者】
国際大学GLOCOM 井上明人さん
㈱ゆめみ ソーシャルメディアディレクター 魚岸智弘
MC:㈱NHK出版 久保田大海さん
【開催内容】
日時2012年2月18日(土)15:00〜19:00
会場 リクルートメディアテクノロジーラボ
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Togetter(トゥギャッター)のまとめはこちら
http://togetter.com/li/260653
ustream(ユーストリーム)はこちら
http://www.ustream.tv/channel/powerofgames
「ねとぽよ」さんの記事「ゲームでビジネスを、そして世界を変える――
「ゲームのちからで世界を変えよう会議 Offline Meeting Vol.1」速報レポートはこちら
http://netpoyo.hatenablog.jp/entry/2012/02/22/162513
今回、記念すべき第1回目となる「ゲームのちからで世界を変えよう会議」Offline Meeting Vol.1では
井上明人さんがアカデミックな観点からゲーミフィケーションについて
・節電ゲーム:denkimeterの紹介
※井上明人さんが設計された節電を促すゲーム
・ゲームの歴史
・海外の事例紹介
・広義のゲーミフィケーション
魚岸がビジネスの観点からゲーミフィケーションについて
・ゲーミフィケーションの導入方法を理解する
※実際の現場での実施事項の認識合わせなど
・サービス設計フェーズ(プレイサイクル設計)
・運用フェーズ(効果測定の指標となるKPI)
などを主にお話をしました。トークセッションを含め、今回ご参加いただいた方から
ご質問に挙がった&気になる点をいくつかピックアップしてみます。
【教育現場へのゲーミフィケーションの適用】
教育現場へゲーミフィケーションを適用はどう考えているのか?
もし、実施する場合でもやらさられている感を感じさせない方が良いのでは?
まだまだ、教育の現場への適用は進んではいませんが、私はぜひ活用すべきだと思います。
やらされている感を出さないというのは非常に重要で、指示されて嫌々やらされている
のと、そうでなく「自発的に行動をした」ことでは、受け手のモチベーションが違います。
ゲーミフィケーションの設計では、注意しなければならない部分です。
※ソーシャルゲームの現場でも、運用の手がなるべく見えないように注意されています。
【リアルタイム制について(ユーザーへのフィードバック)】
スマートフォンの登場におけるフィードバックの変化について
スマートフォンの登場により、フィードバックを反映させる
タイムラグを短くさせることが可能になりました。
ユーザーへのフィードバックは基本的に早く返すことが重要です。
フィードバックさせる方法も検討する必要があり
基本はユーザーの行動に関連するものをフィードバックとして返してあげること。
機械的で無意味なフィードバックは倦厭されてしまい易いので注意すべきです。
また、井上さんから「おさわり探偵~なめこ栽培キット」のお話がでました。
ユーザーが「なめこにハマる理由」は、私もまだ掴み切れていませんが、お話を聞いていて
面白かったのが、なめこでは「フィードバックをユーザーの側で自由に選べるようになっている」という点です。
これは、ユーザー自身による行動なので、嫌がられにくいものになります。
さらには、「なめこフード」というなめこ育成に必要なエサを与えるのですが、明確に○
時間後に必ず回収というものではなく、1時間未満でも回収可能ですし、それ以上の時間が
経過していても同様の行動をすることが許されています。
※回収時間が早すぎると、なめこが完全な状態ではなく、回主が遅すぎるとカビる。というものです。
こちら「なめこ」については、「iPhoneAC番外レポート」が詳しいのでご参照ください。
嫌がられず、ユーザーが進んで行動するフィードバック設計のヒントが何かありそうです。
【ゲーミフィケーションで達成できないこととは?】
ゲーミフィケーションは「何でも解決できる魔法の杖」と思われがち。
「バズワードにしないために、達成できないことを明確にしたほうが、良いのでは?」
というご意見・ご質問をいただきました。
これは、当日の場でもお話した内容になりますが、元々の
サービスコンセプトが、しっかりできていない。
つまり、サービス設計やコンセプトが崩壊しているものを、無理やり楽しく
継続させることはできないし意味がないと私は考えています。
井上明人さんも、ゴール自体がまったくハッキリしないものを
クリエイティブな面でなんとかポジティブに見せようとしても、ゲームでは難しいかもしれない。
とお話されています。
これは、私自身が現時点で考えている結論ですが、
サービス設計をする人や実施しようとしている企業の考えが、明確になっていない。
※もしくは、ユーザーの考えをくみ取ることを忘れている。
ふわふわしていてゴールがハッキリさせた状態でないと、どんなゲーミフィケーションを
入れても「無駄で意味のないものになり果ててしまう」のではないでしょうか?
※クソゲーミフィケーション化するという意味です。
以上が今回の振り返りになります。また次回の記事でお会いしましょう!